100本映画

100本映画関係の記事を書くまでやります

ハナ肇という男について

 『仁義なき戦い』シリーズを一気見してから、深作作品にはまっている。

f:id:fmodatetu1971:20180913025131p:plain

 ということで、今回観たのは『北陸代理戦争』。監督深作欣二、主演松方弘樹。福井のヤクザで富安組の若頭である川田登が、北陸三県を舞台に大暴れする痛快実録映画。映画のストーリーについて特に記しておくことはないが、『仁義の墓場』同様松方弘樹がぶっ飛んだ役を演じており、楽しかった。

 「ハナ肇」の話に移ろう。本作『北陸代理戦争』において、富安組の組長の弟分、万谷を演じている。この万谷という人物は北陸と関西のヤクザを結び付けるキーパーソンであるために、初めから終わりまで出てくる。だからこそ、ハナ肇に一つ注文がある。

 このハナ肇という男、とにかく顔が面白すぎるのである。彼はコメディ映画では抜群のキャラを演じることができるが、正直なことを述べると、今後一切僕の観る仁侠映画には出てほしくない。それは、彼の一挙手一投足からコメディ仕込みの動きがプンプン匂ってくるからである。川田に手首を切り落とされる一連の流れさえ笑えてくるのだから救いようがない。これは絶対にあってはいけないことなのだ。仁侠映画における「暴力」のシーンは、残忍かつ美しく、はかないものである。「暴力描写の繊細さ」が仁侠映画の出来を左右するといってもいいだろう。そこに「コメディ」の要素が一つまみでも入り込みようものなら、一瞬で映画すべてがダメになってしまう。ハナ肇の罪はそれほどにも重いのだ。

 今回の件で金子信雄田中邦衛のすごさを改めて感じたのは言うまでもない。