100本映画

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フェデリコ・フェリーニ(1963)「8 1/2」

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 映画史をかじると必ず出てくるフェリーニ監督。映画の配役やストーリーが決まり切らない監督の苦悩を描いた作品。「人生はお祭りだ。一緒に過ごそう」というフェリーニ自身を象徴するようなセリフで有名です。

 どうしてこの映画を観ようと思ったかというと、この映画とストーリー展開が似ているとされるボブ・フォッシーの「オール・ザット・ジャズ」をちょっと前に観まして、上映後しばらく動けなくなるほど感動してしまったからなんです。何だこの映画はと思っていろいろと調べてみると、実はこの「8 1/2」に似ているということがあったので、これは観なければいけないと思ったということなんです。

 正直な感想を言うと、よくわからなかったです。もっと何回も何回も見なおして初めてわかる映画なんだと思います。僕にとって初めてのフェリーニだったからかもしれませんが。どこまでが主人公グイドの現実で、どこまでが幻想なのかがはっきりしない部分が多いんですよ。まあ、それがこの映画全体に根ざしているペシミズムをより強調する一因になっているんだと思います。

 その点「オール・ザット・ジャズ」は現実と幻想がはっきりとしていました。身体的に衰弱してしまっている現実と、誰にも邪魔されずにやりたいことを出来る幻想をはっきりと区別することで主人公ジョー・ギデオンの幻想がよりいっそう虚しく、哀れなものになってくる。そして、自らの死の瞬間にギデオンは幻想の世界において初めて最高のショーを完成することができたわけです。

 「8 1/2」と「オール・ザット・ジャズ」は制作された時代が全く違うのでこのように比べること自体ナンセンスだとわかっていますが、結果僕は「オール・ザット・ジャズ」のほうが好きですね。現実と幻想という共通したテーマにおいて、それをはっきりと対比させる。そうすることでより幻想における「死に対する恐怖を超越した人間」というものをハイライトする効果があるわけです。

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今は現実? 幻想?

 なんだか「オール・ザット・ジャズ」評論みたいになってしまいました。